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非機能要件

非機能要件は、システム開発で定義するもののうち、機能要件以外の要件のことです

 

非機能要件は、「情報システムの非機能要件」と「プロジェクトの進め方に関する非機能要件」に大別できます。

「情報システムの非機能要件」は、処理の実行速度などの「性能」や、システムの「セキュリティ」などを指します。
「プロジェクトの進め方に関する非機能要件」は、「移行」や「運用保守」などを指します。

 

非機能要件は範囲が非常に広く、発注側での定義が難しい項目であるため、「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン」や「非機能要求グレード」などのガイドラインを活用して定義します。

非機能要件には厳密な定義はありませんが、参考として、デジタル庁の「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン」における非機能要件の項目を紹介します。


情報システムの非機能要件

・ユーザビリティ及びアクセシビリティ:使いやすく、誰もが支障なく利用できる設計に関する要件

・システム方式:ハードウェアやネットワークなど、システムの構成に関する要件

・規模:機器数やデータ量など、システムの規模に関する要件

・性能:応答時間や処理時間など、システムの性能に関する要件

・信頼性:稼働率など、システムの安定稼働に関する要件

・拡張性:将来的なシステムや機能の拡張性に関する要件

・上位互換性:バージョンアップ時のシステム改修の許容度などに関する要件

・中立性:標準的な技術や製品の利用に関する要件

・継続性:障害、災害などの問題発生時に求められる機能や復旧方針に関する要件

・情報セキュリティ:システムの情報セキュリティ対策に関する要件

・情報システム稼働環境:システムの構成や設置環境に関する要件

 

◆プロジェクトの進め方に関する非機能要件

・テスト:システムテストについて、テストの種類や合否判断基準などに関する要件

・移行:本番環境への業務移行、システム移行、データ移行の方式や対象に関する要件

・引継ぎ:システムの開発、運用において、他の関係事業者への引継ぎに関する要件

・教育:システム利用者の教育について、対象者や実施手順などに関する要件

・運用:システムの運用について、運用時間や運用環境などに関する要件

・保守:システムの保守について、サポート体制や保守環境などに関する要件

 


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この記事の編集者

武田 祥太郎

武田 祥太郎

大学時代法学部で労働基準法の研究を進める中で日本の労働生産に課題を感じ、ITによる企業体質の健全化を目指して(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジーに新卒入社。 民間企業のITガバナンス、マネジメント支援業務に従事し、同社のナレッジ活用知見を活かしてIT調達ナビで記事の展開にも携わる。

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