
PgMO(プログラムマネジメントオフィス)とは?用語の定義やプロジェクトマネジメントオフィスとの違いを解説!
プログラムマネジメントオフィス(Program Management Office:PgMO) とは、複数の関連するプロジェクトを「プログラム」として統括し、戦略目標の達成や便益の最大化を支援する組織です。
プロジェクトマネジメントオフィス(PJMO)が単一プロジェクトのプロジェクト管理支援等を担うのに対し、PgMOはプログラム全体に視点を置き、各プロジェクトを統合・調整して組織に望ましい成果をもたらすことを目的とします。
PJMO(プロジェクトマネジメントオフィス)やPMO(ポートフォリオマネジメントオフィス)と同様に、対象とするプロジェクトやプログラムはIT関連のものとは限りません。
現代の組織は、単発的なプロジェクトではなく、複数のプロジェクトを組み合わせて進めることが多くなっています。
例えば「自治体のデジタル化推進」「基幹システム刷新」「企業の新製品開発」などは、1つのプログラムに複数のプロジェクトが含まれる典型例です。これらを個別に管理していては重複投資やリソース競合が発生しやすく、戦略目標からの乖離も起こりがちです。PgMOは、こうした課題を解決し、プログラム全体を戦略と結びつける役割を果たします。
よくある質問
PgMOはPMOやPJMOとどう違うのですか?
PMO・PgMO・PJMOは役割とスコープが異なります。
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PMO(Portfolio Management Office):経営戦略と整合性を保ちつつ、全社レベルでポートフォリオを管理。
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PgMO(Program Management Office):複数の関連プロジェクトを束ね、プログラム全体の成果を管理。
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PJMO(Project Management Office):単一のプロジェクトを対象に、進捗・品質・コストを管理。
PgMOは複数プロジェクト間の連携・依存関係の調整に特化している点が特徴です。
どのような場面でPgMOは設置されますか?
PgMOは以下のような複雑かつ大規模な施策で設置されるケースが多いです。
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全社横断的なDX推進(データ基盤整備、業務プロセス改革、顧客接点システム刷新など)
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大規模システム刷新(基幹系・情報系の並行刷新、クラウド移行とオンプレ残置の調整など)
つまり、PgMOは複数プロジェクトを束ねなければ成果が出すのが難しい場面で必要となります。
PgMOの具体的な業務は何ですか?
PgMOが担う主な業務は以下の通りです。
1.プロジェクト間調整
- スケジュールの整合性を確保
- 共通リソース(人員・予算)の最適配分
2.依存関係管理
- 成果物の受け渡し順序やマイルストーン調整
- ボトルネックとなるプロジェクトの特定と対応策策定
3.進捗・リスク統合管理
- 個別プロジェクト進捗の集約と全体報告
- 横断的リスクの洗い出しと対応
4.ガバナンスとコミュニケーション
- 経営層やステークホルダーへの定期報告
- 共通ルールや標準プロセスの導入
特にIT分野では、複数ベンダーが関与する大規模システム刷新等でPgMOの役割が重要になります。
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