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WAN(Wide Area Network)

「WAN(Wide Area Network)」とは、地理的に離れたエリア同士を接続する広域ネットワークのことです。家庭やオフィスなどの限られた範囲をカバーするLANとは異なり、都市間や国境を越えた大規模な範囲でデータ通信を可能にすることから、企業の拠点間通信等、広域でのデータ通信に利用されています。

WANは、地理的に離れた拠点間でのデータ通信を実現し、効率的な業務遂行を支える重要な基盤です。企業の本社と支社間でリアルタイムのデータ交換が可能となり、クラウドサービスを介してリソースを安全に利用できます。特に、リモートワークやクラウド利用が進む中で、WANは重要性を増しています。VPNやSD-WANといった技術により、セキュリティを保ちながら柔軟で安定した通信環境が構築可能です。グローバルなビジネスにおいて、WANは不可欠なインフラとして機能しています。

WANを構成する要素には、以下のようなものがあります。

  • ルーター
    LANや他のネットワークをWANに接続し、異なるネットワーク間でのデータのやり取りを可能にします。
  • 専用線
    地理的に離れた拠点間を直接結ぶための物理的な通信回線で、企業間通信に利用されます。
  • VPN(Virtual Private Network)
    WANを通じて安全にデータを送受信するための技術です。インターネットを介した接続でも、暗号化技術を用いてセキュアな通信が可能です。
  • SD-WAN
    ソフトウェアでWANを効率的に制御し、複数の回線を組み合わせて最適な通信経路を提供する技術です。ネットワークの柔軟な管理が可能で、通信コストを削減します。

WANはインターネットと似ていますが、性質が異なります。インターネットは世界中のコンピュータを接続した公開ネットワークで、誰でもアクセスが可能な一方、WANは企業が自社の拠点間やLAN同士を接続する専用のネットワークで、限られた利用者のみがアクセス可能な閉域的なものです。WANでは専用線やVPNによる接続が多く、特に広範囲の通信では速度やセキュリティを重視した設計が重要となります。

 

WANは、企業の拠点やリモート環境をつなぎ、広域にわたるデータ通信を支えるネットワークです。VPNやSD-WANといった技術を組み合わせることで、効率的で安全な通信環境を構築し、グローバルな業務を支援します。WANの役割や技術を理解することで、企業のネットワーク戦略を強化し、迅速な情報共有と業務の円滑化を実現できます。

この記事の編集者

銭場 啓太

銭場 啓太

大学卒業後、東京都特別区職員として13年勤務。ケースワーカー、徴税吏員を歴任後、滞納管理システム担当を2年、情報システム部門に5年従事。業務システム運用の他、グループウェアの刷新、自治体システム標準化やガバメントクラウド移行を担当する。業務の中で、発注者側の強化の必要性を感じ、発注者を支援していきたいという思いから(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジーに中途入社。主に公共部門の業務支援に従事しつつ、IT調達ナビでシステム発注に役立つ記事を展開するメディア運営業務にも携わる。

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