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BPRを実践するための3つのステップと9つの観点を紹介

本記事では、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)として業務改革を進めたいが、どのような業務に着目をすれば効率化できるのか分からない、難しいと感じる方へ向けて、BPR施策を考える3つのステップと9つの観点をご紹介します。

また、日々の業務がもっと効率化できるのではないか、とモヤモヤを抱えているような方もいると思います。例えば、前任者から引き継いだものの、何を目的にしているのか分からないがとりあえず続けているといった作業はないでしょうか?

毎日繰り返し実施している業務を頭に浮かべながら読み進めてもらうと、業務を効率化できるヒントが見つかるかもしれません。

 

BPRとは既存業務を根本から見直して再設計すること

BPRとは、ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(Business Process Re-engineering)の略で、現在の組織や業務のプロセスを根本から見直して分析をし、最適な形に再設計することです。

本記事では、特に「現在の業務プロセス」に着目をして、特別な知識がなくとも、現在の業務をどのように見つめなおして再設計を目指すことができるか、を解説します。

 

BPR施策の検討に使える3ステップと9つの観点

BPRの施策を検討するにあたり、この3ステップで順番に現在の業務を見直しましょう。

①業務量を削減する
②生産性を向上する
③単位時間あたりのコストを削減する

まず、しないことを決め(①)、すると決めたことの生産性を向上させ(②)、最後にコストを削減して実現できないか(③)を検討するというイメージです。

 

BPR施策の評価・仕分け

 

業務量削減

ステップの1つ目は、「業務量を削減する」です。
ここでは、業務量の削減を考えるための観点として、①廃止、②簡素化、③非重複化をご紹介します。

業務量を削減するための3つの観点

廃止

観点①「廃止」は、業務上必要不可欠なものを除き、確認や複製などの一部の作業や手続き自体を廃止することです。

簡素化

観点②「簡素化」は、担当者や部署ごとなどに異なる基準で実施している確認について、簡素なものに統一してしまうことです。

非重複化

観点③「非重複化」は、同じ目的や観点で複数の担当者が重複して実施している確認作業を実施しないようにすることです。

 

生産性向上

ステップ2つ目は、「生産性を向上させる」です。
生産性を向上させるための観点として、④自動化、⑤情報の共用、⑥繁閑差の利用、⑦集約化、⑧標準化の5つを紹介します。

生産性を向上させるための5つの観点

自動化

観点④「自動化」は、システムで自動確認可能な確認作業を人手では実施しないことです。
システムで自動確認をさせる場合、業務効率化はもちろんですが人的ミスを防ぐことも期待できる効果の一つです。

情報の共用

観点⑤「情報の共用」は、各手続きでバラバラに入手・作成した情報を他の手続きの審査や立ち入り検査などに利活用する、ことです。

繁閑差の利用

観点⑥「繫閑差の利用」は、手続き件数に季節変動や時間変数がある場合、部署間で業務を分散させることです。

集約化

観点⑦「集約化」は、共通度の高い定型業務を複数担当課や担当者に分散させず、一か所で集中的に処理することです。

標準化

観点⑧「標準化」は、各手続きで共通度の高い業務を統一し、習熟効果の向上による効率化の達成を目指すことです。

 

単位時間コスト削減

ステップの3つ目は、「単位時間あたりのコストを削減する」です。
ここでは、役職が高い人の方が稼働単価(単位時間あたりのコスト)が高いという考えを前提としています。

単位時間おコストを削減する観点

権限移譲

観点⑨「権限移譲」は、管理職・上長が実施している、申請書類の確認業務などの一部を現場担当者へ移管することです。

 

BPR施策の実施順を決める

以上の観点から、実施した方がよいと思われるBPR施策を洗い出すことができれば、次はどのBPR施策を実施するか、どの順番で取り組んでいくか、優先度を決めていきます。

それぞれのBPR施策について、「実現した場合の効果や価値」「実現するための実行難易度」の2点から優先度を決めましょう。
詳しい考え方はこちらの記事をご覧ください。

 

BPR施策を洗い出すときのポイントは「可視化」

ここまで、BPR施策を検討するための3つのステップや9つの観点をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

ご自身の担当している業務や自部署内で実施している業務の中で、見直せそうな業務はありましたでしょうか。いくつかすぐに実践できそうなものもあれば、実現できるか判断がつかないものもあったのではないでしょうか。

業務量の削減や生産性の向上にしても、現在の業務がどこから発生して誰が関わっており、作った資料やデータが最終的にどこで使われるのか、ということが意外と曖昧になっていることもあると思われます。

他部署が関わっているのであれば、他部署が自部署で実施した業務を踏まえて何をしているのかを確認する必要があり、自身の業務をうまく説明できなければ業務の流れを可視化する必要があります。

業務の流れを可視化する際には、よく「業務フロー」と呼ばれる資料を作成します。業務フローとは、業務単位で、その業務が何から始まり~どのような人やシステムが関係し~何をもって終了となるのか、といった一連のプロセスをフロー図として表すものです。

本格的にBPRを検討するために、まずは業務の可視化から始めたいと思った方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

 

この記事の編集者

GPTech編集者

GPTech編集者

IT調達ナビの運営会社である、(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジーに新卒入社。 ITコンサルティング業務に従事しつつ、IT調達ナビでシステム発注に役立つ記事を展開するというメディア運営業務にも携わる。

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