システム発注に関わる
すべての人の成功を支援するメディア

IT調達
IT戦略・ITガバナンス
用語集
運営会社

SFA

SFAは、Sales Force Automationの略で、日本語では「営業支援システム」と呼ばれます。営業活動を可視化し、時間とリソースを最大限有効活用し、営業活動の効率化や利益拡大を目的としています。

SFAを活用するメリットは下記の点があります。

1.営業活動の効率化

SFAは、営業担当者の日常的な手動業務を自動化し、より戦略的な活動に集中できるようにします。これにより、営業プロセス全体の効率が大幅に向上します。

2.データ管理の一元化

顧客情報、取引履歴、商談進捗などのデータを一箇所で管理することで、情報の正確性と共有が容易になります。これにより、チーム全体の連携が強化されます。

3.営業戦略の最適化

蓄積されたデータを分析することで、効果的な営業戦略の立案が可能になります。過去の成功パターンを識別し、将来の営業活動に活かすことができます。

 

SFAには主に下記の機能が含まれています。

  1. 顧客管理:顧客情報の一元管理、顧客の分類・セグメント管理、顧客とのコミュニケーション履歴の管理等
  2. 営業プロセス管理:商談・案件の進捗管理、営業活動の記録、営業プロセスの標準化と見える化等
  3. 見積・受注管理: 見積書の作成・管理、受注情報の管理等
  4. スケジュール管理: 営業担当者のスケジュール管理、会議や訪問の予定管理、リマインダー機能等
  5. 分析・レポート: 営業活動の分析、ダッシュボード機能によるリアルタイムなデータ可視化、定期的なレポートの作成と配信等
  6. マーケティング連携: マーケティングキャンペーンの管理、見込み客の管理、マーケティングオートメーションとの連携等
  7. コミュニケーション: チーム内のメッセージング機能、メールテンプレートの管理等等

SFAは現代の営業活動に不可欠なツールとなっています。適切に導入・活用することで、営業チームの生産性向上、顧客満足度の改善、そして最終的には企業の売上増加につながります。しかし、単にシステムを導入するだけでなく、組織全体での理解と活用が成功の鍵となります。

また、企業の特性に合ったシステム選びも非常に重要となります。SFA導入でお悩みの方は是非ご相談ください。最適なSFAを一緒に検討いたします。

よくある質問

SFAとCRMは「併用」するのが一般的ですか?それともどちらか一方で十分ですか?

SFAとCRMは役割が異なるため、併用が推奨されます。

SFAは営業活動の進捗や案件管理に特化した仕組みであり、CRMは顧客情報の一元管理や関係性の維持・強化を目的としたツールです。

両者を連携させることで、営業から受注後のフォローまで一貫した対応が可能となり、情報の断絶や属人化のリスクを抑えることができます。

併用による主なメリット

・商談情報と顧客情報のスムーズな連携
・営業、カスタマーサポート、マーケティング間の情報共有
・顧客対応の一貫性と業務効率の向上

片方のみの導入について

SFAまたはCRMのいずれか一方のみの導入でも、特定の業務課題に対しては一定の効果が期待できます。

SFAのみ導入するケース:営業活動の可視化や案件管理の効率化を早期に進めたい場合
CRMのみ導入するケース:既存顧客の満足度向上やリピート促進を主目的とする場合

ただし、いずれの場合も対象業務の範囲は限定的となり、他部門との情報連携や対応の一貫性といった点では、併用時に比べて効果が制限される可能性があります。

SFAとCRMはいずれも顧客接点に関わる重要な基盤です。
自社の営業方針や優先課題を踏まえたうえで、段階的な導入や将来的な連携・統合を視野に入れた計画的な運用を検討することが望ましいと言えるでしょう。

SFAツールを選ぶときに注目すべきポイントは?UI、他システムとの連携、価格以外に見るべき点はありますか?

UI、他システムとの連携、価格に加えて、導入目的との整合性やカスタマイズ性、サポート体制、セキュリティ、導入実績といった観点も重要です。

以下のようなポイントに注目することで、自社の業務に適したSFAツールを選定しやすくなります。

1. 導入目的との整合性
SFAを導入する目的(例:営業活動の可視化、予実管理の徹底など)と、ツールが提供する機能が一致しているかを確認することが基本です。導入目的が曖昧なままでは、過不足のあるツールを選んでしまうリスクがあります。

2. UI/操作性
営業現場の担当者が直感的に操作できるか、入力や検索の負担がないかといった観点が重要です。実際にトライアルを行い、現場の声を取り入れながら評価することをおすすめします。

3. 他システムとの連携性
既存のCRM、マーケティングオートメーション(MA)、会計システム、チャットツールなどとのデータ連携が可能かどうかを確認しましょう。システム間で情報を一元化できれば、入力作業の二重化や情報の分断を防ぐことができます。

4. カスタマイズ性
業務フローに応じて、画面レイアウトや入力項目、ユーザー権限などを柔軟に調整できるかも大切な観点です。将来的な業務の変化に合わせて拡張可能かどうかも確認しておきましょう。

5. サポート体制と導入実績
導入初期の支援や問い合わせ対応など、ベンダーのサポート体制が整っているかどうかを確認しましょう。また、自社と同規模・同業種での導入実績があるかも、導入への安心感を高める要素となります。

6. セキュリティと更新頻度
個人情報や営業機密を扱う以上、暗号化・アクセス制限・ログ管理などのセキュリティ機能が備わっているかは必ず確認すべきです。また、法制度の変化や利用者ニーズに応じて、定期的なアップデートが提供されているかも重要です。

SFAの導入は一部のチームから始めるべき?全社導入とのメリット・デメリットは?

SFAは、まず一部のチームで運用と効果を検証し、順次全社展開を図る段階的な導入が一般的ですが、業務の一貫性を重視する場合には初めから全社導入を行う選択も有効です。

段階的な導入のメリットと注意点

・メリット
初期コストや導入リスクを抑えながら、小規模な範囲での検証が可能です。また、テストチームで得られたノウハウを活かし、より効果的に全社展開へつなげることができます。

・注意点
一部の部門のみで導入した場合、部門間のデータ連携が途切れやすく、全社的な改革への広がりが限定的になる可能性があります。また、導入成果が見えづらくなることで、社内での評価が定まりにくいケースもあります。

全社導入のメリットと注意点

・メリット
組織横断で共通のルールやプロセスを整備しやすく、データの統一により営業・マーケティング・カスタマーサポートなどの部門間で情報共有がスムーズになります。導入効果も部門間で可視化されやすく、組織全体としての一体感を醸成しやすくなります。

・注意点
初期段階から全社的な体制を整える必要があるため、教育やマネジメントの負荷が大きくなります。また、組織全体に導入を進める過程で現場からの抵抗が生じた場合、プロジェクト全体が停滞するリスクもあります。

SFAの導入においては、段階的に範囲を広げながら運用効果を高めていく進め方が現実的ですが、業務フローや情報基盤を全社で統一する必要がある場合には、最初から全社導入を検討することも有効です。

自社の組織体制や目的に応じて、最適な導入スコープを見極めることが重要です。

この記事の編集者

柳元 華奈

柳元 華奈

北京大学日中通訳専門修士卒。日本経済の活性化を目指し、日本のIT変革やアジアとの架け橋となるべく、(株)グローバル・パートナーズ・テクノロジーに新卒入社。 主に民間企業のシステム刷新プロジェクトに従事し、同社のPR・マーケティング全般の業務やIT調達ナビの運営業務にも携わる。

この記事をシェアする